日本における昔からの作法・慣習に関する説明です。普段何気なく生活していて、必要になってくる作法や風習。こういうときはどのようにするんだろう? という人には聞けないマナーなどを紹介します。
もちろん、その地方地域ごとにいろいろな作法・風習があり、ここではすべてを紹介できませんが、一般的なものを紹介いたします。
<神社参拝の方法>
- 手水 神社の鳥居をくぐりましたら、まず手水舎で手と口を清めます。右手で柄杓を取り、左手を漱ぎ次に持ち替えて右手を漱ぎます。そうしたら、柄杓を右手に持ち左手に水を取り口を漱ぎます。最後にもう一度左手を漱いで柄杓を戻します。この間、柄杓に1杯の水ですませます。
- 拝礼 基本的には、2拝・2拍手・1拝の作法です。(出雲大社教など、2拝・4拍手・1拝というところもあり、常にその限りではありませんが) 2回礼をして、2回手を叩き、もう一度礼をします。
- 授与品を受ける 神社に参拝に来ましたら、おみくじや授与品を受ける前に、まず拝礼しましょう。もちろん、参拝に来たときに必ず受けなければならないということはありません。
<おみくじ>
- おみくじは、占いとは違い、おみくじを引いた人の生活の指針を表すものです。ですから、「大吉」とか「末吉」などの結果が重要なのではなく、そのおみくじに書いてある行動を実践していく過程で運が開けてゆくものです。ちなみに、もっとも良いものから順に、 大吉 ー 吉 ー 中吉 ー 小吉 ー 末吉 ー 凶 ー 大凶 です。神社によっては、吉の順序が違うところがありますが基本的にはこのようになっております。
<六曜>
六曜とは、古来中国陰陽道の小六壬なる選日が日本に伝わり、変化したものです。
旧暦の朔(さく)によって配り方が変わります。
先勝 |
せんかち |
諸事急ぐのが良し。午後は良くない。 |
友引 |
ともびき |
朝夕良し。正午悪く、葬式を忌む。祝い事よし。 |
先負 |
せんまけ |
諸事静かなることに良し、午後は大吉。 |
仏滅 |
ぶつめつ |
万事凶、口舌を慎むべし。患えば長引くおそれあり |
大安 |
たいあん |
移転開店など万事に良し。大吉日。 |
赤口 |
しゃっこう |
諸事油断するべからず、用いるは凶。正午は吉。 |
<神棚の祭り方>
- 神棚は明るく清らかな高いところで、南向きか東向きが良いでしょう。
- お神札が横に並ばない場合は手前より神宮大麻、氏神さま、崇敬神の御神札と重ねておまつりください。
- 神棚には毎朝、米、塩、水などをお供えして拝礼します。御神酒、季節の初物、お土産などは、その都度お供えし、感謝をこめて後ほど頂戴します。
- 一年間お守りいただいた古いお神札は感謝を込めて氏神さまに納め、新しいお神札を受けましょう。
- 拝礼の作法は、2拝・2拍手・1拝です。
<祈祷の受け方>
- まず、日程をきめます。六曜を参考にします。方角等を考慮するのも良いですが、氏神さまに参拝されるのが良いでしょう。日にちと行く神社がきまったら、まず電話で確認してみましょう。
- 金額は、神社によって異なりますが、だいたい厄除・車祓などで5千前後、初宮詣でも5千から1万までがよろしいかと思います。わからなければ、神社に直接聞いてみてもいいでしょう。のし袋に入れ、「初穂料」または「玉串料」のように書きます。
- 手水をすませ、神殿に入るときは、入り口のところで軽く頭をさげてから入りましょう。
- 祈願ごとの詳しい受け方はこちらを参照してください。
<厄年について>
男性の厄年は、25歳・42歳・61歳(還暦)です。
女性の厄年は、19歳・33歳・37歳・61歳(還暦)です。
前後の年齢には、それぞれ『前厄』『後厄』があります。
上記年齢はすべて数え年の年齢となります。
(※数え年は、毎年1月1日に歳を重ねるという考えです。1月1日の1年の始まりから、その年の誕生日前ならば2歳、誕生日後ならば1歳足した年のことです。)
※厄年は地域や神社によって年齢の設定が異なる場合があります。
<神道の葬儀>
- 神道における葬儀のことを神葬祭といいます。神葬祭では御焼香のかわりに玉串拝礼があります。のし袋には「蓮の花」の入っていないものを使用します。表書きには玉串料もしくは御霊前と記入します。通夜から順に、前夜祭(通夜祭)ー告別式ー出柩祭ー火葬場祭ー帰家祭といいます。仏教でいう四十九日は、神道では五十日祭です。尚、それまでの間、十日祭・二十日祭・三十日祭があります。その後百日祭を行い、一年祭・三年祭などがあります。地方によっては「満年」で行ったり「数え年」で行ったりしますので、その地域の神社に問い合わせるとよいでしょう。
<神前結婚式>
- 神前結婚式では、
- 修祓(お祓いを受ける)
- 祝詞奏上
- 誓杯の儀(三三九度)
- 指輪の交換
- 誓いの言葉奏上
- 玉串拝礼
- 親族固めの杯
という順番で式が行われるのが一般的です。
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